ソートや検索の仕組みが小学生でもわかる絵本〜「プログラミングを学ぶ前に読むアルゴリズムえほん」第2巻
少し前にご紹介した「プログラミングを学ぶ前に読むアルゴリズムえほん」(フレーベル館)の第二巻「ならべかえたりさがしたり!〜よく使うアルゴリズム」が昨年12月に登場しました。
この本はシリーズで、プログラミング教材の中で「アンプラグド」と呼ばれるジャンルの教材といえます。「アンプラグド」というのはプログラミングの基本コンセプトを通常の論理思考や電子機器を使わないツールや手法に落とし込んで学ぶこと。
第一巻は、プログラミングの中でも本当の入り口の「アルゴリズムって何?」というコンセプトについてのお話でしたが、今回はもう一歩、骨太の内容です。
ソートしたり検索したりする仕組みは?
私たちがエクセルなどの表計算ソフトを使ってほぼ100%使う機能に「ソート」があります。数の大きい順とか日付の新しい順とか、一定のルールに従って順序を入れ替えることです。ショッピングサイトを利用するときにも、検索結果を価格順とか人気順などで並び替えることが多いと思います。これも「ソート」です。
検索は、Wordなどの文書作成ソフトやPDFの閲覧時には当たり前に使うでしょうし、ショッピングサイトでもキーワード検索をするのが当たり前です。
では、この、ソートや検索の仕組み、知っていますか?
よく、子ども向けの図鑑で、いろいろな機械の動く仕組みを解説するものがありますが、それと同じように、ソートや検索の仕組みを子どもにわかりやすく解説しようというのが、この絵本のコンセプトです。
「ソート(順番に並べる)」のアルゴリズム
解説と言っても、教科書的なものではなく、かといって漫画で解説というのでもなく、絵本のストーリーに乗せて話は進みます。運動会がモチーフ。
「バブルソート」「選択ソート」という言葉まで出して、代表的なアルゴリズムを説明しています。
「検索」のアルゴリズム
こちらは検索。辞書のひき方や図書館で本を探すことがモチーフになっています。
こちらは「バイナリサーチ」と「リニアサーチ」について説明するところまでいきます。
アルゴリズムをわかりやすく伝えたい!という思いが伝わる意欲作
現在すでに発刊されている第1巻「アルゴリズムってこいうもの」第2巻「ならべかえたりさがしたり!〜よく使うアルゴリズム」に続き、全4巻が今後そろう予定です。
第1巻「アイデアはひとつじゃない!〜アルゴリズムってこいうもの」<9月既刊>
第2巻「ならべかえたりさがしたり!〜よく使うアルゴリズム」<12月既刊>
第3巻「フローチャートでみらいをえがけ!〜アルゴリズムのきほんの形」」
第4巻「あそべるアルゴリズム!!」
日本の書籍でアルゴリズムを純粋に真正面から取り扱った絵本はまだこのシリーズしかないと思いますし、アルゴリズムの面白さを子どもたちに伝えたいという思いが伝わってくる意欲作です。
家庭よりは学校や学級、園や塾などの場で購入してツールとして利用したり、共有して読まれることを想定している絵本ですから、シリーズでそろえて子どもたちが気軽に手に取れるようになっているとうれしいですね。
プログラミング教育の積極的な実践で有名な松田孝先生(小金井市立前原小学校校長)が監修しており、巻末に先生向けのツール紹介ページもついています。
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