センサー、回路、プログラミング系教材に注目!〜2017EDIXレポート
2017年6月17日(水)〜19日(金)教育ITソリューションエキスポ(EDIX)が東京ビッグサイトにて開催されました。早速レポート第一弾です。
まずは、プログラミング系、ロボット系、センサー系の教材をご紹介します。昨年のEDIXを中心に書いた「ロボットプログラミング教材一挙紹介!」でご紹介したものも、多く出展されていました。
アーテックのロボット教材をはじめとしたこれまでにご紹介した教材群は、それぞれ少しずつ新しいラインナップが増え、進化を見せ、一番元気がある印象でした。また、ソニーのMESHや、KORGが輸入代理するLittle Bitsなど回路系、センサー系は、派手さはないものの安定的な存在感。これらは学校現場での注目度が低いように思うのですが、自分のアイディアをプログラミングや回路の組み合わせで仕組みに落とし込む経験ができ、図工との親和性も高いので、これからもっと子ども向けの教材としても注目されて欲しいところです。
さて、今回は新たに出会って気になったものを中心にご紹介します。
センサー&スイッチ系プログラミング工作に「SAM LABS」
今回一番注目したのは、こちらの「SAM LABS」。
スイッチや、LED、各種センサー、スイッチ、モーターが小さなかわいいパーツになっていて、これを組み合わせていろいろな仕組みを作ることができます。例えば、スイッチを押したらモーターが動くとか、感圧センサーを強く押したらLEDが赤く光って弱く押したら青く光るなど。キットのパーツを使えば車を作ることができますし、独自の工作と合わせていろいろ面白い仕掛けを作ることができそうです。
プログラムは専用のプログラミングソフトで組むのですが、このビジュアルプログラミングソフトのインターフェースがとても直感的で仕組みを作る論理構造をイメージしやすい。工夫次第で複雑な仕組みまで作れます。Tweetもさせられるので、ライトセンサーと連動して部屋が明るくなったら特定のアカウントでtweetする、なんて仕組みも。
車を作ることができるパーツだけ入った小さなセット「SAM’s Curious Cars」と全部入りの大きな「SAM’s STEAM kit」が展示紹介されていました。
ちょうどLittle Bitsの回路工作的なところ、MESHのセンサー系パーツをプログラミングして仕組みを作る面白さ、ロボットプログラミング系教材の面白さ全部盛りしたような楽しさを感じます。モノのデザインと扱うソフトウェアのデザインもぬかりなく行き届いているところが素晴らしく、使ってみたいなぁと思わせる教材です。
SAM LABSはイギリスの会社で、日本で取り扱う(株)リンクスインターナショナルのブースでの紹介です。
ロボットプログラミング教材、UBTECHの「JIMU ROBOT」シリーズ
こちらはロボットプログラミング系教材のUBTECHの「JIMU ROBOT」シリーズです。
キットの通りにロボットを組み立てていき、完成したロボットにブロックプログラミングアプリでプログラミングをしたりタブレットをリモコンのようにして操作したり、というものです。
センサーやブロックを自在に組み合わせてオリジナルの仕組みを持つロボットを作ることが目的ではないので、レゴのマインドストームを始めとするロボット系教材とはゴールが違いますが、限られた機能と決まった形の中で、プログラミングを試すことができそうです。赤外線センサーとスムースサーボの制御ができるかわいいロボット「TankBot」と、もっと高度でゾウなど複数のロボットが作れる「Inventor Kit」が、紹介されていました。
UBTECHは中国の会社で、日本で取り扱う(株)リンクスインターナショナルのブースでの紹介です。
Mackeblockから新しくでた「Airblock」
以前紹介したMakeblockから新しく出たのがこちらのAirblock。ドローンやホバークラフトなどに自由に組み替えて室内で安全に動かせるキットで、動きをプログラミングできます。こちらはKickstarterで資金調達し、ようやく発送が始まった段階。実はICT toolboxでは、出資して発送待ちをしているところだったので、到着したらまた詳細をレポートします!
プログラミング教材の「Cubico」
これは4才からの小さな子どもをターゲットにいれたプログラミング教材の「Cubico」。リアルなブロックをトレイに入れてプログラミングし、タブレットのアプリ側のキャラクターを動かします。特徴的なのは、実際のコーディングの前に、ジャバラ式の紙の本と紙のチップを使って会話しながらキャラクターの動きを検討するステップを想定しているところです。これで見通しを立てた上で、トレイとブロックでプログラミングします。ループ用のブロックも用意されています。
デザインも動きもいかにもゲームのキャラクターをガイドしてあげているようなテイスト。ARも盛り込んであり、キャラクターがガイドしてくれたり本をスキャンするとアプリが起動します。
Cubioは韓国の会社です。韓国でも中国でも、基本的に最初から全て英語で製品を作っているのが既にスタンダードになっている印象を受けました。
センサーいろいろこれひとつ!
こちらは、あらゆるセンサーが小さなひとつのボックス詰まった「Pocketlab」。このオレンジの物理モデル(ボイジャー)には、磁界、高度、距離、湿度、気圧、ジャイロ、加速度、光強度、内部温度、外部温度のセンサーが入っていて、アプリを通してあらゆる計測ができます。このオレンジの小さなボックスを移動させるだけで、リアルタイムで加速度高度などのデータが表示されます。
環境モデル(ウェザー)もあり、完全に理科教材の計測器としての位置付けで紹介されていましたが、リアルタイムで計測値が可視化されるわけですから、使い方次第でおもしろいことができそうな予感です。
Pocketlabを作っているMyriad Sensorsはアメリカの会社で、日本で取り扱っているケニス(株)からの出展でした。
まずは、一番身近な、手にとって試してみたくなる新しい教材をご紹介しました。
次回レポートはそれ以外のもの、ご紹介します!
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[…] 続き、2017年の教育ITソリューションEXPO(EDIX)で見つけたちょっと面白いものをご紹介します。プログラミングやロボット、センサー系教材については前回記事をチェックしてください。 […]