若手クリエイター・エンジニア支援プログラム4つまとめ〜日本で初実施のAdobe Creative Residencyほか

クリエイターやエンジニアとして一歩上へ行きたい若い人を引っ張り上げてくれる事業があることをご存知でしょうか。25歳以下が条件の3つの事業と、小中高(高専)生対象の1つの情報をご紹介します。特にAdobeのクリエイティブ分野でのサポートプログラムは、今年日本では初めて募集するので、注目です。

↓ Adobe Creative Residency
↓ 孫正義育英財団
↓ 未踏事業
↓ 未踏ジュニア

既に本気で努力をしている若い人たちが、経験値を上げ、金銭的、物理的、人的なサポート環境を手にいれられるチャンスです。クリエイター、エンジニア領域に特化したこうしたチャンスがあるということだけでもぜひ知っておいてください。

Adobe Creative Residency

Adobe Creative Residency

Adobeによるクリエイティブ活動を支援するプログラム
『参加者には1年間、最高のクリエイティブツールをはじめとした制作環境が支給され、多方面で活躍するクリエイターからのフィードバックを受けられるほか、生活費用や福利厚生、国内外で開催されるイベントへの参加などを提供し、個人の制作プロジェクトに注力できるようサポートします。参加者には、自分自身のクリエイティブ活動を積極的に取り組み、そこで得た経験やプロセスを社会やコミュニティに共有・還元することが求められます。』
締切:2019年2月15日
→Adobeからの募集情報
→Adobeのブログ記事
詳細は、リンク先で十分に確認をしてください。

以下はFAQより引用 

▼プロジェクト参加の条件
• 日本に在住していること
• 法定年齢に達しており、労働することが認められていること
• 英語での会話や読み書きなどコミュニケーションに支障がないこと
• 日本において、クリエーターの仲間などとコミュニケーションできること
 
▼以下のカテゴリーのいずれかを得意とする人
• UI/UX (ユーザーインターフェイス/ユーザーエクスペリエンス)
• ショートフィルム/オンライン動画
• イラストレーション(デジタルおよびペイント)
• デザイン(デジタルおよび印刷)
• 写真

孫正義育英財団

孫正義育英財団、第3期支援人材を募集
『当財団は、支援人材を対象に、研究・開発などの活動や支援人材同士の交流の場として、渋谷キャスト(東京都渋谷区)、ボストン(米国マサチューセッツ州)、パロアルト(米国カリフォルニア州)に開設した施設を提供するとともに、当財団理事など各分野の専門家や有識者による講演会やネットワーキングイベントなどを開催します。さらに、希望者に対しては支援金を給付します。支援金給付の内容および金額は、留学や研究など対象者が将来経験したいことや、成し遂げたいことを確認しながら個別に検討します。』
締切:2019年2月28日(木)まで(2月9日に説明会あり)
→孫正義育英財団からの詳細情報 
詳細は、リンク先で十分に確認をしてください。

以下は告知サイトより引用

応募時点で25 歳以下で、かつ下記(1)から(5)の応募資格のいずれかを満たしている方について応募可能とします。
(1)分野は問わず、国際大会または全国大会規模のコンテストで優秀な成績を収めた方
(2)国際的に通用する資格を保有、または団体に所属している方
(3)学業や研究活動において、明らかに秀でた成績や成果を収めている方
(4)起業準備中または既に自身の経営する事業で業績を上げている方
(5)本財団事務局の論文選考で優れた思考を発揮している方

未踏事業

IPAによる未踏事業
『「未踏事業」は、ITを駆使してイノベーションを創出することのできる独創的なアイディアと技術を有するとともに、これらを活用する優れた能力を持つ、突出した若い人材を発掘・育成することを目的としています。』
応募エントリー締切:2019年3月11日(月)正午
→IPAによる詳細情報
詳細は、リンク先で十分に確認をしてください。
以下は告知ページより引用

提案者は、以下の条件をすべて満たすことが必要です。
(1)個人又は個人からなるグループであること。(法人格のある組織としての提案は受け付けません。)
(2)2019年4月1日時点で25歳未満であること。(グループの場合、全員が25歳未満であること)
(3)2016年度以降の未踏IT人材発掘・育成事業において、クリエータとして採択されていないこと。
(4)過去採択者は今回の申請テーマが過去採択時のテーマと大きく異なること。
(5) これまでの未踏IT人材発掘・育成事業において「スーパークリエータ」として認定されていないこと。
(6)原則、人材育成/開発期間を通して日本に在住していること。ただし、本人材育成/開発期間における主要な会議への参加や連絡手段を確保できることが前提となりますが、IPAおよびPMの承諾を得ることを条件に、クリエータの育成に寄与する数ヶ月の国外インターンシップ等への参加が認められる場合もあります。
(7)提案テーマを活用して、日本のIT関連産業の発展に寄与する意欲があること。

未踏ジュニア

「独創的なアイデア、卓越した技術を持つ17歳以下の小中高生及び高専生を対象とした、ミニ未踏です。担当のプロジェクトマネージャ(PM)をはじめ、未踏卒業生らを中心とする各界で活躍するエンジニア・専門家の指導が受けられます。各グループ50万円を上限として、開発資金の援助を行います。必要に応じて、開発場所及び工作機材の援助を行います。」
オンライン説明会:2019年2月3日(日)の14:00〜
→未踏ジュニアの詳細情報
詳細は、リンク先で十分に確認をしてください。

以上、4つの募集をご紹介しました。なお、AdobeはCA Tech Kidsと共同で、小学生クリエイターにプロが専門知識や技術を教え開発のサポートをする「Kids Creator’s Studio」を、2017年〜2018年にかけて初めて開催しましたが、2期目にあたる「Session2」をサイバーエージェントも加わって3社共同で実施することを既に発表しています。今回は小学生のプログラミングコンテスト「Tech Kids Grand Prix」のファイナリストから、「Kids Creator’s Studio」の対象者が選出されれていて募集はかかっていません。

受け身でチャンスを手に入れることは決してできませんが、力強く積極的に動き手を伸ばす人をサポートをするこんな体制が、もっとたくさん出てくることを期待したいと思います。

狩野 さやか

株式会社Studio947のライター、ウェブデザイナー。技術書籍の他、学校のICT活用やプログラミング教育に関する記事を多数執筆している。著書に「デジタル世界の歩き方」(ほるぷ出版)、「ひらめき!プログラミングワールド」(小学館)、「見た目にこだわるJimdo入門」(技術評論社)ほか。翻訳・解説に「お話でわかるプログラミング」シリーズ(ほるぷ出版)。

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